【鳥取県】やっぱり砂丘は魅力的!自然がつくりだす天然アートを満喫

鳥取県は、本州南部の日本海側に位置し、東西に約120km、南北に20〜50kmと東西に細長い県です。北東部には日本最大の砂丘である鳥取砂丘が広がり、南には中国地方の最高峰・大山をはじめ山々が連なります。

気候の特徴としては、春から秋にかけては好天の日が多くあります。夏は蒸し暑く、南風によるフェーン現象で猛暑日となることもありますが、平野部でも熱帯夜は少ないようです。冬は風が強く、曇りの日が多くなります。県内のほぼ全域が日本海側気候で、豪雪地帯となっています。また、年間を通じて湿度は高めです。

人口は全国の都道府県で最も少なく、現在も人口減少は続いていますが、2018年の外国人の人口増加率は全国一位となっています。

その雄大さに驚くこと間違いなしの「鳥取砂丘」

鳥取県には多くの名勝があり国立・国定公園や県立公園などでは、四季ごとに表情を変える豊かな自然が残っています。その中でも、最も有名なものは「鳥取砂丘」でしょう。

鳥取砂丘は、日本海海岸に広がる広大な砂礫地で、山陰海岸国立公園の特別保護地域に指定されています。南北2.4km、東西16kmに広がり、最大高低差は90mにもなります。風が作り出す「砂のさざ波」とも讃えられる美しい「風紋」や、雨の降った翌日に見られる「砂簾」、嵐の翌日に見られる「砂柱」なども見どころのひとつです。冬には一面に積もった雪が、砂同様に波紋をつくり美しい光景を魅せてくれます。また、パラグライダーやサンドボード、砂丘ヨガなどのアクティビティも充実しています。

鳥取砂丘周辺には、砂を素材にした彫刻作品を展示する世界初の「砂の美術館」があります。

美しい砂丘を愛した文化人たち

「砂丘踏みさびしき夢に与かれるわれと覚えて涙流るる」と詠んだ与謝野晶子や、「秋風や浜坂砂丘少し行く」と詠んだ高浜虚子、砂丘を背景に写真を撮り続けた植田正治など、たくさんの文化人たちが鳥取砂丘に魅了されてきました。

ゲゲゲの鬼太郎の世界に浸れる「水木しげるロード」

「ゲゲゲの鬼太郎」の生みの親である水木しげるさんの出身地の境港は、「妖怪のまち」として人気の観光スポットとなっています。「水木しげるロード」には177体もの妖怪ブロンズ像があり、観光客を楽しませてくれます。妖怪神社や鬼太郎妖怪倉庫、妖怪スタンプラリーなどの見どころがあるほか、ハガキや手紙を投函すると妖怪消印が押されて届く「妖怪ポスト」もおすすめです。
夜間には、妖怪ブロンズ像や街路樹のライトアップがされ昼間とは違った雰囲気が味わえます。

米子市から境港へ続くJR境線では、鬼太郎や目玉のおやじ、ねこ娘などの「鬼太郎列車」が走ります。車内や各停車駅にも鬼太郎の仲間たちが描かれており、どこを見ても鬼太郎の世界を堪能することができます。

恋人の聖地「白兎神社」

白兎神社は「因幡白うさぎ」の舞台であり、古事記や日本書紀に記されている神社です。神話「因幡の白うさぎ」に登場する、大国主と八上姫の縁結びの神様といわれる白うさぎ。神話のストーリーにちなんで、白兎神社は恋愛のパワースポットとなっています。

鳥取のご当地名物といえばこれ!

岩牡蠣

夏の時期が旬となる鳥取の岩牡蠣は、大きいものだとながさ20cmもあり食べ応え抜群です。大振りの引き締まった身とクリーミーな味わいは、まさに「海のミルク」と言える逸品です。
県内で採取された岩牡蠣は「夏輝(なつき)」のブランドとされ、さらに13cm以上のものにはブランドラベルが貼られ販売されます。

二十世紀梨

果皮が黄緑色の大ぶりな梨です。甘みの中にさわやかな酸味があり、やわらかな果肉は多くの果汁を含みジューシーです。

かに汁

かにの漁獲量トップクラスの鳥取では、漁師料理として親しまれた「かに汁」が郷土料理となっています。冬の日常的な家庭料理としても愛されています。

するめイカの糀漬け

天日干ししたスルメイカに糀を混ぜ合わせるだけのシンプルな料理ですが、一緒につける具材は家庭によってさまざまで、お袋の味として親しまれています。2週間ほど漬け込んだイカは程よい甘みとかみごたえで、やわらかな糀の甘みが食欲をそそります。お酒のあてにも、炊きたてのご飯ともよく合います。

鳥取カレー

県内のさまざまなレストランで提供されている「鳥取カレー」には、特別な定義はなく県産品を使ったカレーを指すようです。鳥取県は、カレーの消費量が日本一となることもしばしば。

まとめ

何と言っても「砂丘」のイメージが強い鳥取県。その美しい砂丘に魅了された写真家や画家、作家などが数多くいます。その作品に思いを馳せて、所縁の地を巡ってみるのも良いでしょう。
また、水はけの良い砂地ならではの特産品には、砂丘らっきょうや大栄スイカなどがあります。豊かな自然が生み出す不思議な情景や、ここでしか味わえないグルメを、ぜひ見つけてみてください。

小高朋子(kotaka)
1982年、神奈川県生まれ。アパレル、映像制作会社を経てフリーのライターへ。農業・食・旅を中心に取材記事を執筆する。
この記事を気に入ったら
シェアしよう!