【青森県】あれも!これも!行きたかったものはすべて青森にあった

本州最北端に位置する青森県には、世界遺産の白神山地をはじめ、奥入瀬渓流などの大自然を満喫できる景勝スポットがたくさんあります。また、お正月の初競りで話題になる大間のマグロや、八戸のサバなどのグルメも盛りだくさんあります。

青森県は三方を海に囲まれ、中央には奥羽山脈が位置するため、地域によって気候が大きく異なります。冬は、冷たく湿った空気が奥羽山脈にぶつかり津軽地方に雪を降らせます。一方、太平洋側は奥羽山脈が障壁となり乾燥した晴天の日が多いのが特徴です。夏は、太平洋側で低温・多湿の日が多くなります。

外国人観光客にも人気の「地吹雪体験」

津軽地方の厳しい寒さを体験できる「地吹雪体験」が話題となっています。地面に積もった雪が強風で舞い上がる「地吹雪」は津軽地方の名物です。雪の降らない国からの観光客にとっては、すべてが驚きの連続で大いに喜ばれるようです。

昔ながらの伝統的な衣装である「もんぺ」「角巻き」(ショールのような津軽地方の防寒具)、「かんじきを」装着して雪原を歩きまわれば、真っ白で幻想的な雪景色を体験することができます。冷え切った雪遊びのあとには、からだの芯から暖まる地元名物のメバル汁が振る舞われるツアーも人気となっています。

見るだけじゃなく参加もできる「ねぶた祭り」

毎年200万人以上を動員する「ねぶた祭り」は、多くの地元の人にとって一年でもっとも大切なイベントです。7〜8月の間に青森県の各地で開催され、特に有名なものには「青森ねぶた祭り」「弘前ねぷた祭り」「五所川原 立佞武多祭り」などがあります。

「ねぶた祭り」は、明かりを灯した大きな灯篭を山車に乗せてまちを練り歩くお祭りです。「五所川原 立佞武多祭り」では、大きいものだと高さ23mもあるものもあり、その圧倒的な迫力に驚かされます。しかも、ねぶたの灯篭は毎年新しく手作業で作り上げています。

また、山車の周りには「ハネト」と呼ばれる踊り手が、お囃子のリズムに合わせて「ラッセラー」と掛け声をかけながら飛び回るのが特徴です。このハネトは、ルールを守れば誰でも飛び入り参加することも可能です。ハネトの衣装(正装)を着ていることや勝手な鳴り物を持ち込まないことなど、各地の運営ルールに従って一緒に楽しみましょう。

お祭りシーズン以外なら「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に足を運んでみてください。平成23年にオープンした施設で、青森のねぶた祭りの歴史と実際に使用したねぶたが展示されています。手で触れられそうなほど間近に見るねぶたは大迫力です。

世界自然遺産にも登録された「白神山地」

青森県南西部と秋田県北西部にまたがる約13万haに及ぶ広大な「白神山地」には、世界最大級の原生的なブナが分布しており、貴重な生態系が保たれています。1993年には世界自然遺産にも登録されました。
世界遺産地域は、核心地域と緩衝地域に分かれており、核心地域の入山には入山手続き等が必要となりますので、お出かけ前には必ずご確認を。

初心者なら許可のいらない「十二湖散策コース」や「マザーツリー」がおすすめです。コバルトブルーの「青池」や、エメラルドグリーンの「鶏頭場の池」、新緑または紅葉のブナやカツラなど、季節によって移り変わる表情は何度訪れても飽きることはありません。

あの有名アーティストの作品があるのも青森

東京都現代美術館や、ニューヨーク近代美術館(アメリカ)など、国内外の多くの美術館に作品が収蔵される「奈良美智」さんは青森県出身のアーティストです。「青森県立美術館」では、1998年から奈良美智作品の収蔵をはじめ、現在その数は170点を超えています。敷地内にある、巨大な犬の立体像「あおもり犬」は、一緒に写真を撮ることもできます。

また、20世紀を代表する画家のマルク・シャガールによるバレエ「アレコ」の背景画の第1幕、第二幕、第四幕も収蔵展示されており必見です。

日本一のりんごの産地

青森県のりんご生産量は、全国生産量の約60%も占めています。日本で栽培されているりんごは約2000種類。そのうち青森県内では約50種類も栽培されており、「ふじ」「王林」「ジョナゴールド」「つがる」などがあります。

弘前市には、「アップルロード」との愛称のある道路があります。5月中旬には薄ピンク色の花が咲き、秋には色づきはじめたりんごの風情が楽しめます。また背景には、青森県の最高峰で日本百名山に選定された岩木山を望むことができ、写真撮影にもうってつけです。

大間のマグロをはじめ海鮮も豊富

下北半島の最北端の大間崎で水揚げされる本マグロは「大間のマグロ」と呼ばれ、築地市場でも高値で取引されることで有名です。初セリでは1億円を優に超えるほど。旬は9〜12月頃で、引き締まった身にたっぷりとのった脂が口の中でとろけ出します。

青森魚菜センター本店では、獲れたての魚介類を好きにのっけて食べる「のっけ丼」を楽しむことができます。館内にある案内所で食券を購入したら、丼ぶりにご飯を装ってもらいます。ご飯を手に、館内に並ぶ30店鋪ほどの店から好きな具材を食券と交換しながらのせていきます。

夏にはマコガレイや岩牡蠣など、冬にはヤリイカやブリなど旬の海鮮を味わえます。ホタテの養殖も盛んで、獲れたてのホタテは甘みと歯ごたえが抜群です。お店の方との交流次第では、もしかしたらオマケをしてもらえる可能性も。ぜひ、会話を楽しんでみてください。

まとめ

青森県は白神山地のほか、八甲田山、十和田湖、奥入瀬渓流、など変化に富んだ自然に囲まれています。名湯や秘湯と言われる温泉も豊富です。
また、海の幸だけでなく十三湖のシジミや、せんべい汁、いちご煮などの郷土食も豊富です。地域に根ざした伝統文化に触れることで、より一層の楽しみを知ることができそうです。

小高朋子(kotaka)
1982年、神奈川県生まれ。アパレル、映像制作会社を経てフリーのライターへ。農業・食・旅を中心に取材記事を執筆する。
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